トポロジーI演習
2012年度1学期
月曜日5限
教科書:「位相空間の基礎概念(2012年版)」(酒井克郎著)
(演習について)
発表形式で行います。
時間節約のため、授業が始まる前に黒板に解答を書いておくこと。
皆さん、バンバン発表してください。
発表が論理的であるかどうか徹底していきます。
(成績について)
発表ノルマ:3回以上
レポート
定期試験
(ヒント集) (NEW!!)
ここにヒント集をおいておきます。
解けないという人は参照してみてください。
全部の問題は作成してませんが、随時更新していきます。
第3回(5/7)
内容:演習
第4回(5/14)
内容:演習
- (2-1途中)(2-6)(2-10途中)(3-1途中)(3-2)
第5回(5/21)
内容:演習
- (2.1)(2.5)(2.7(次回))(3.1)(3.3途中)(3.4)(3.5)(3.6)(3.7(次回))(3.8(次回))
第6回(5/28)
内容:演習
- (2.9)(2.10)(3.2)(3.3)(3.7)(3.8)(4.1途中)(4.5)
- [レポート]2から5章の演習問題をどれか3問レポートにして6/11までに提出すること。
- これ以後レポート課題も増えると思います。(残りの章もしくは他の問題など。)
第7回(6/4)
内容:演習
- (4.1)(4,3)(5.1) (5.2)(5,4)(5,5)(5.6)(5.8)(5.14)
第8回(6/11)
内容:演習
- (4.2)(4,4)(5.3) (5.7) (5.10) (6.3) (6.6) (6.7)
第9回(6/18)
内容:演習
- (5.9) (6.1)(6.2)(6.4)(6.8)(7.1)(7.5)(7.6)
第10回(6/25)
内容:演習
- (6.5)(6.11)(7.2)(7.3)(7.8)(8.1(1))(8.1(2))(8.1(3))(8.2)(8.5(1))(8.6)
- 残った問題解答例
第11回(7/2)
内容:定期テスト
質問などいつでも受け付けます。メールは最下段。
部屋はB622です。質問など気軽にお越しください。
・コメント
命題の否定をつくるとき。
否定の命題を作るとき、文章を以下のように変換させてください。
「・・が成り立つ。」---> 「・・が成り立たない。」
「・・である。」----> 「・・でない。」
「任意の(全ての)・・に対して・・」----> 「ある・・が存在して・・」
「ある・・が存在して・・」----> 「任意の・・・に対して・・」
(例1)「x がある集合の内点であること。」
「x のある近傍 U が存在して、 U⊂A となること。」
この否定を取ってみます。
「x の任意の近傍 U に対して、 UはAに含まれないこと。」(つまり A に含まれないような U の点が必ず存在する。)
(例2)「白鳥」
「任意の白鳥は白い。」
この否定を取ると、
「ある白鳥が存在して白くない。」
これらに気をつけて否定命題を作って見てください。
論理の問題は簡単そうに見えますが、イメージしにくいものも扱うので分かりずらい時もあります。
ベン図など書きながら自分で納得するまで考えましょう。
なんとなく、常識だからとか、以前習ったところではそうなるはずだから・・・というのは原則認めません。
上にも書きましたが、筋が通っているか?論理的か?を見ます。
問題の解答は必ず教科書に乗っている定義を使って行われます。
位相に関する3大重要語句(No.1 開集合、No.2 閉集合、No3. 連続写像)
開集合の特徴について。よく使われる性質。
- 内部の各点について開近傍が必ず取れる。
- さらに、距離空間ならあるイプシロン近傍が取れる。
閉集合の特徴について。よく使われる性質。
- 補集合が開集合である。
- つまり、補集合の開集合としての性質を用いよ。
連続の特徴について。よく使われる性質。
- 開集合の逆像が開集合
- 距離空間では、イプシロン(開)近傍の逆像には必ずあるデルタ(開)近傍が存在する。
論理の問題
以下の同値を示しなさい。の場合どのように証明するか?
- (a)任意の A に対して B が成り立つ。
- (b)任意の C に対して D が成り立つ。
(a)から(b)((a)を仮定して(b))を示す時、まず、任意の C を用意する。
そのとき、そこから作られるある A に対して B が成り立っていることを用いて D を証明する。
逆に、
(b)から(a)((b)を仮定して(a))を示す時、まず、任意の A を用意する。
そのとき、そこから作られるある C に対して D が成り立っていることを用いて B を証明する。
(例)以下の(a)と(b)が同値な命題であることを示せ。
- (a)任意の実数 A 対して A2+x>0 が成り立つ。
- (b)任意の非負の実数 C に対して C+x>0 が成り立つ。
[(a)から(b)] 任意の非負の実数 C に対して平方根をとることで、C=A2 となる実数 A が存在する。
(a)を仮定しているので(a)から A2+x=C+x>0 が成り立つ。これは結論。
[(b)から(a)] 任意の実数 A に対して、A2=C とおくと C は非負実数となる。
(b)を仮定しているので(b)から C+x>0 が成り立つ。A2=C なので、A2+x>0 が成り立つ。(証終)
「まとめ」同値性の証明は次のようなプロセスで。
(1)示そうとする命題の条件を用意する。
(2)その条件から 仮定されている命題の条件に合わせる。
(3)仮定されている命題を用いてある結論を導く。
(4)その結論は実は、示そうとしている命題の結論になっている。
(5)示そうとする命題と仮定されている命題の立場を逆にして(1)から(4)
[FAQ]を書いておきます。随時追加。
- Q1. どうやって証明すればよいか?
- A1. 言葉の定義に戻ってください。基本的に定義を使って証明。
例えば、「~が位相を定義することを示せ。」
→与えられたものが(O-1),(O-2),(O-3)を満たすことを逐一チェックする。
- Q2. さっぱりわかりません。眠くなります。
- A2. まず寝ること。そして問題となっている定義をじっくり読むこと。
- Q3. 位相とはなんですか?
- A3. ある集合 X とその部分集合の族 T を定めたもの。で以下の性質を満たすものです。
O-1. T には空集合や全体集合 X は入っている。
O-2. 2つの集合 U, V が T に入っているとき、その共通集合 U∩V も T に入っています。
O-3. 任意の数の集合 Uλ が T に入っていればそれらの和集合 ∪Uλ も T に入っています。
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