数学基礎(Basic Mathematics IIA) 2010年度前期
火曜日2,3限
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第1回1st(4/13)
線形性、用語説明など
内容:
- 線形性とはなにか?
- 集合と記号。
- 数学で使われる論理学。
- 写像。
第2回2nd(4/20)
全射・単射、複素数
内容:
- 単射と全射。
- 複素数及びその加法、乗法の定義。
- 複素数平面。
- 複素数の性質。
- 体の定義。
第3回3rd(4/27)
複素数の使い方(演習)、行列登場
内容:
- 複素数の掛け算。
- 極座標表示。
- 数ベクトル空間の定義。
- 数ベクトル空間の性質。(加法とスカラー倍)
- 行列の定義。
- 行列の性質。
第4回4th(5/11)
行列と線形写像の関係、連立一次方程式(I)---基本変形(解が一つの場合)
内容:
- 行列の左からの掛け算は数ベクトル空間の間の線形写像になること。
- 加減法とは何だったか。
- 方程式の基本変形。
- 行列の基本変形。
- 連立一次方程式を掃き出し法によって解く方法。
第5回5th(5/18)
連立一次方程式(I)(解が無数にある場合、存在しない場合)
内容:
- 行列の簡約化。
- 行列のrank(階数)。
- 解が無数に或る場合の連立方程式の解き方
- 解が存在するかどうかの判定条件
- 演習
- 逆行列の定義
- 基本行列(I),(II),(III)
第6回6th(5/25)
連立一次方程式(II)---逆行列を用いた解法。逆行列の求め方。
内容:
- 基本変形と基本行列
- 逆行列の求め方。
- 群の定義とその例
- n次対称群の定義
- 互換、巡回置換
- 任意の置換はいくつかの互換の積でかけることの証明。
第7回7th(6/1)
内容:小テスト。(持ち込み不可。)
- 火曜2限|最高点94点|平均点62.4
- 火曜3限|最高点89点|平均点58.9
- 問題2,3はよくできていたが、問題1で明暗を分ける結果となった。
- 写像、全射、単射の定義は復習し理解を深めること。
- 解答例
第8回8th(6/8)
行列式の求め方。
内容:
- n次対称群の符号
- 行列式の定義
- サラスの方法
- 演習
第9回9th(6/15)
行列式の展開
内容:
- サラスの方法の演習
- 行列式が0ではないことのいくつかの同値条件。
- 行列式の展開式。
- 演習。
第10回10th(6/22)
余因子行列
内容:
- 演習
- 余因子行列の定義。
- 行列の展開の式から余因子行列と元の行列を掛けるとdet(A)Eになること。
- 転置を取っても行列式は不変であること。(公式1)
- (公式2)
- det(AB)=det(A)det(B)(公式3)
- 余因子行列を使って逆行列を計算する演習。
第11回11th(6/29)
連立一次方程式(III)クラメールの方法
演習(1-40)配布。
内容:
- クラメールの方法を使って連立方程式を求めること。
- 演習。
- 行列式は立体(平行四辺形、平行六面体、・・)の体積であること。
- ファンデルモントの行列式とその証明。
第12回12th(7/6)
巡回行列式、演習
内容:
- 巡回行列式の公式の証明。
- 演習。
- 演習II(41-53)を配布
第13回13th(7/13)
線形計画法(ノート)、演習
内容:
- 線形計画法とは?
- 線形計画問題の標準形
- 単体表(シンプレックス表)
- 線形計画問題のある最適解は基底可能解である
- 単体法(シンプレックス法)
- 演習(演習III(54-59)を配布)
<参考書>
最適化とグラフ理論:E.クライツィグ著, 田村義保訳(培風館)
第14回14th(7/20)
内容:LU分解、演習
- LU分解の定義。
- LU分解の連立一次方程式への応用。(代入法の一般化)
- 行列をLU分解する方法。
- 演習。
第15回15th(7/27)
内容:定期試験(持ち込み不可)
- 2限(10:30-11:50)(4共40)
- 3限(13:00-14:20)(1共32)
- 試験問題
- 試験解答
- 部分点に関する採点基準
- 計算ミスは一つにつき-2点
- 重大な計算ミスは一つにつき-4点
- とにかく途中まで正しい議論がされており着実に答えに向かっていると思われるもの2点。
- 問題1(1):どのような連立方程式か書いていないものは-2点。
- 問題1(1):「連立方程式Ax=bがいつも解をもつ」でもok。
- 問題1(2):命題が正しいかどうかだけでは0点。
- 問題2(1):簡約化があっていれば5点。
- 問題4(1):平行六面体の体積を求めていれば4点。
- 問題4(2):ωの3乗が1であることに気づかない解答-4点。
- 問題4(3):単体表ができれば2点。最適まで基底変数の変更ができていれば4点
- 火曜2限:平均点70.8
- 火曜3限:平均点75.4
- 講評
- 問題1(1):どのような連立方程式か書いていない解答が多数。まるっきり逆の条件を書いた人もいた。
- 問題1(2):ほとんどの人が誤解答もしくは白紙。線形写像でないもの多数。
- 問題2,3:よくできていた。巡回行列式の公式を用いた解答は1人だけ。
- 問題4(1):あまりできていない。行列式が体積であることを使わない解答が多数。底面積を外積の公式を使った人は少数派。ほとんどの人は内積を用いて計算。図を書いて空間図形を駆使した人もすくなからずいた。
- 問題4(2):よくできていた。行列の展開を用いて激しく計算している人が多数派。行列式の性質をいくつか使って簡潔に計算した解答は皆無。
- 問題4(3):選んだ人はあまりいなかった。単体法の議論が不十分な解答が多かった。基底変数を理解していないひと多数。別の方法での解答も少しあった。
演習の答え
(1-14)
(15-31)
(32-40)
(41-53)
(54-59)
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