ハンドルセミナー'22 (since 2013)
場所:オンラインor 東工大本館
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2022年後期
- 第10回3/6 (月) (東工大本館H201とZoom)
野坂 武史氏(東京工業大学) 10:00-12:30
[タイトル]
閉3次元多様体の対称コサイクル不変量
[アブストラクト]
絡み目不変量からカービー図式によって閉3次元多様体の不変量を構成しようとする方針は量子トポロジーでは多くの成果があるが、古典的な設定による成果は少なかった。対し、対称カンドルの視点による対称コサイクル不変量がよい条件を満たせば、閉3次元多様体の不変量を得る事を講演者は示し、有用と思われる例を与えた。本講演では、まず始めに手術に関し基本事項を述べ、対称カンドルについて簡単に復習し、閉3次元多様体の不変量がどの様に得られるかを説明する。時間が余れば、当不変量の例や展望を説明する。
- 第9回11/14 (月) (Zoom)
井森 隼人氏(京都大学) 9:30-12:00
[タイトル]
Intantons, special cycles, and knot concordance III
[アブストラクト]
本講演は,Aliakbar Daemi氏,井森隼人氏,佐藤光樹氏,Christopher Scaduto氏との共著論文"Instantons, special cycles, and knot concordance"を概説する3連続講演の3つ目の講演である.前回までの講演で導入された局所係数付き特異インスタントンフレアーホモロジーと実数値コンコーダンス不変量について、同変ADHM構成に基づいたtwo-bridge knotに対する計算例を紹介し、ホモロジー同境群への応用について述べる。また、一般のholonomy parameterをもつsingular instantonを用いて、Tristram-Levine符号数の精密化に相当する1パラメーター族の実数値コンコーダンス不変量が得られる。本講演ではこの1パラメーター族の理論の構成と、コンコーダンス補空間の基本群のSU(2)表現の存在性に関する応用についても述べる。
- 第8回11/7 (月) (Zoom)
谷口 正樹氏(理研) 9:30-12:00
[タイトル]
Intantons, special cycles, and knot concordance II (part 3)
[アブストラクト]
下に同じ。
- 第6,7回10/31, 11/1 (月, 火) (Zoom)
谷口 正樹 氏(理研) 10/31( 10:00-1100) 11/1(11:00-12:00)
[タイトル]
Intantons, special cycles, and knot concordance II (part 1,2)
[アブストラクト]
本講演は,Aliakbar Daemi氏,井森隼人氏,佐藤光樹氏,Christopher Scaduto氏との共著論文"Instantons, special cycles, and knot concordance"を概説する3連続講演の2つ目の講演である.本講演では,まず初めにいくつかの特異インスタントンFloerホモロジーの変種についてその構成を大まかに述べる. その後,本研究の主題の一つである『枠付きインスタントンホモロジー vs 同変インスタントンホモロジー』を掲げ,Kronheimer, Mrowkaの s# 不変量が「special cycle」から復元されることを示す. また,「special cycle」からより強力な結び目同境不変量を取り出すため,Chern-Simons filtrationの情報を乗せた「filtered special cycle」を導入し,その連結和公式を示す.
- 第5回10/18 (火) (Zoom) (延期されました。次は18日です))
佐藤 光樹氏(名城大学) 10:00-12:30
[タイトル]
Intantons, special cycles, and knot concordance I
[アブストラクト]
本講演は,Aliakbar Daemi氏,井森隼人氏,Christopher Scaduto氏,谷口正樹氏との共著論文"Instantons, special cycles, and knot concordance"を概説する3連続講演の1つ目の講演である.
本研究の主題は,近年インスタントンFloerホモロジーを介して定義された種々のコンコーダンス不変量やホモロジー同境不変量(Kronheimer-Mrowkaの s# や fr ,Daemi-ScadutoのΓ(k),野崎-佐藤-谷口の $r_s$ など)に統一的な解釈を与えることである.より具体的には,同変インスタントンFloer鎖複体において「special cycle」という特別なサイクルのクラスを導入し,それらのdivisibilityやフィルトレーションレベルを測ることで種々の不変量が復元されることを証明する.これにより,負定値コボルディズムから誘導される不等式や,結び目の連結和公式が,各不変量に対して見通し良く証明される.この「special cycle」を用いる手法は,Heegaard Floer理論に由来する結び目コンコーダンス不変量の構成から着想を得ている.
本講演ではこの「special cycle」について,Heegaard Floer理論との対比を交えながら解説する.さらに,結び目コンコーダンス群やホモロジー同境群の問題への本研究の応用についても解説する.
2022年前期
- 第4回7/19 (火) (Zoomと東工大 本館3階H318とのハイブリッド)
磯島 司氏(東京工業大学) 10:00-12:30
[タイトル]
曲面結び目の自明な再接着により得られるtrisection
[アブストラクト]
4次元閉多様体のtrisectionとは、3つの4次元の1ハンドル体による4次元閉多様体の分解のことである。
境界付き4次元多様体のtrisectionはrelative trisectionと呼ばれている。
有向連結4次元閉多様体に埋め込まれた曲面結び目に対し、4次元閉多様体のtrisectionから従うその外部の自然な3分割は、そのままではrelative trisectionにはならない。
しかし、そこにboundary stabilizationを行うことで、その3分割をrelative trisectionにすることが出来る。
この外部のrelative trisectionと、曲面結び目の管状近傍のrelative trisectionを貼り合わせることで、元の4次元閉多様体の新しいtrisectionを構成出来る。
本講演ではこのように構成したtrisectionと初めのtrisectionの差について述べる。
- 第3回5/31 (火) (online)
鈴木 龍正氏(東京工業大学) 10:00-12:30
[タイトル]
Pochette surgery of 4-sphere
[アブストラクト]
岩瀬順一氏と松本幸夫氏はポシェット手術(pochette surgery)を、円周と2次元球面のウェッジ和にホモトピー同値な、
ある4次元多様体に沿う4次元多様体上の切り貼りの操作として定義した。本講演では、任意の4次元ホモロジー球面上のポシェット手術のホモロジー群を、
ポシェットの埋め込みについての絡み数(linking number)を用いて計算する。また、自明なコードを持つポシェット手術が、
微分同相を与える手術かGluck手術であることを証明する。更に、4次元球面に微分同相になる、
非自明なコア球面と非自明なコードを持つ4次元球面上のポシェット手術が存在することを示す。本講演は、丹下基生氏との共同研究に基づく。
[参考文献]
T. Suzuki and M. Tange, Pochette surgery of the 4-sphere. arXiv:2205.06034
- 第2回5/24 (火) (online)
Youlin Li氏(上海交通大学) 10:00-11:00
[タイトル]
On geography of symplectic fillings of contact branched covers
[アブストラクト]
In this talk, we determine the Euler characteristics and signatures of the exact symplectic fillings of the contact double, 3-fold or 4-fold cyclic branched covers of the standard contact 3-sphere along certain transverse quasi-positive links. These links include all quasi-positive knots with crossing numbers smaller than 11 and all quasi-positive links with crossing numbers smaller than 12 and nonzero nullity. This is joint work with Yuhe Zhang.
- 第1回4/5 (火) (online)
蒲谷 祐一氏(北見工業大学) 15:00-17:00
[タイトル]
Culler-Shalen理論の概説(微分トポロジー ’22の続き)
[アブストラクト]
(3月20日の微分トポロジー ’22の講演の続きです。以下はその際のアブストラクトです。)
Culler-Shalen理論を一言で説明するならば,結び目の補空間の圧縮不可能曲面 (incompressible surface) を見つける技術,といえる。
もう少し具体的には,結び目群の SL(2,C)表現のなす空間の中にあるアファイン代数曲線とその無限遠点 (ideal point) から圧縮不可能曲面を見つける技術である。
結び目の補空間の圧縮不可能曲面をなぜ研究するのかについて様々な説明ができると思うが今回それはしない。
代わりに,Culler-Shalen理論の解説を,Cyclic surgery theorem の証明でどのように使われるかを念頭にしようと思う。
Cyclic surgery theorem (Culler-Gordon-Luecke-Shalen) 「結び目(トーラス結び目を除く)のDehn 手術で基本群が巡回群になるスロープ達の交点数は1以下である。」
(よって自明なもの 1/0 の他に高々2つのとなりあう整数しかない。)
動画
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< Keywords(今まで扱ったものを中心に)>
4-manifolds, Handle, Handle calculus, Kirby calculus, Exotic structure, Cork, Plug, Heegaard Floer homology, Seiberg-Witten invariant, Yang-Mills theory, Plane field, Contact structure,
Mapping class group, Lefschetz fibration, Fibered knot, Dehn surgery, Ribbon knots, Stein filling, Immersion, Branched cover, Mazur manifold, PALF, Curve graph, Whitehead double, Dehornoy ordering, Braid, Casson-Gordon invariant, Barking deformation, Dehn twist decomposition.shadow complexity, gleam, Upsilon invariant, Rasmussen invariant, non-proper stable map, equivariant cork, ribbon disk, Fox-Milnor theorem, trisection, 1-dimensional manifold
< 宛先 >
何か議論or話をしたい人がおられましたら、tange _at_ math.tsukuba.ac.jp まで連絡ください.
< 更新日時 >
Seminar