ハンドルセミナー'17 (since 2013)
(原則的には4次元多様体に関するセミナーですが、実質的にはどんな話題でも歓迎です.)
場所:東京工業大学(大岡山キャンパス)本館
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2017年後期
- 第5回 11/6 (月)(H213)
丹下 基生 10:00-12:30
[タイトル]
Bordered Floer homology and torus-sum formula 2
[アブストラクト]
前回の続きを行う。
[参考文献]
R. Lipshitz, P. Ozsvath and D. Thurston, Computing HF-hat by factoring mapping classes, Geom. Topol. 18(2014), no. 5 2547-2681
- 第4回 10/16 (月)(H213)
丹下 基生 9:45-11:45
[タイトル]
Bordered Floer homology and torus-sum formula
[アブストラクト]
R. Lipshitz, P. Ozsvath, D. Thurstonは3次元のBordered多様体に対して、Bordered Heegaard Floer homologyを定義した。ここで、その簡単なレビューを行う。例として、トーラスを境界とする2つの3次元多様体を境界にそって貼り合わせてできる3次元多様体のHeegaard Floer homologyを計算する方法を学ぶ。
[参考文献]
M. Hedden, A. S. Levine, Splicing knot complements and bordered Floer homology, J. Reine Angew. Math. (2016) 129--154
J. Hanselman, Splicing integer framed knot complements and bordered Heegaard Floer homology, arXiv:1409.1912, to appear in Quantum Top.
2017年前期
- 第3回 9/26 (火)(H318)
大場 貴裕氏 10:00-12:30
[タイトル]
Surfaces in D4 with the same boundary and fundamental group
[アブストラクト]
標準的接触構造をもつ3次元球面内の横断的絡み目は、シンプレクティック4次元円盤内でシンプレクティック曲面を張ることがある。
横断的絡み目が相異なるシンプレクティック曲面を張る例がこれまでいくつか与えられてきた。それらの曲面は全て、補空間の基本群で区別できる。
本講演では、相異なるシンプレクティック曲面を張る横断的結び目で、それらの曲面の補空間の基本群が同型となる構成例を紹介する。
- 第2回 5/18 (木)(H318)
谷口 正樹氏 10:00-12:30
[タイトル]
周期的端を持つ4次元多様体上のASD方程式の解のモジュライ空間と,埋め込みの
障害について
[アブストラクト]
あるホモロジカルな条件を満たす閉有向3次元多様体と閉有向4次元多様体のペ
アに対して,それらの間にあるホモロジカルな条件を満たす埋め込みが存在する
ための障害類をフィルター付きの1次インスタントンFloerコホモロジーの中に
構成した.この『障害類』は,Donaldsonによる自明平坦接続に流れ込むフロー
の数を数える手法を(Chern-Simons汎関数の値から定まる)フィルター付きのイン
スタントンFloerホモロジーの中で適用することで得られる.この『障害類』が
実際に埋め込みの障害になっていることの証明は,周期的端を持つ非コンパクト
な4次元多様体上においてASD方程式の解のモジュライ空間のコンパクト性を考察
することで得られる.その応用として,(インスタントンFloer理論における)
Froyshov不変量が0でないホモロジーS3 から任意のホモトピーS1×S3へのH3を
生成する埋め込みが存在しないことを示す.
- 第1回 4/20 (木)(H318)
佐藤 光樹氏 10:00-12:30
[タイトル]
ν+ 同値類上の部分順序
[アブストラクト]
ν+ 同値は結び目コンコーダンス群上の同値関係である。Heegaard Floer ホモロジーから得られる多くのコンコーダンス不変量は、ν+ 同値において不変であることが、Homにより示されている。本研究では、ν+ 同値類の間に部分順序を導入し、その代数的および幾何的な性質を調べる。応用として、種数1の任意の結び目はunknot, trefoilおよびその鏡像のいずれかとν+ 同値であることを示す。
[参考文献]
J. Hom, A survey on Heegaard Floer homology and concordance, J. Knot Theory Ramifications 26 (2017), no. 2, 1740015, 24 pp.
(ν+ 同値の概念を暗示的に導入)
M. H. Kim and K. Park, An infinite-rank summand of knots with trivial Alexander polynomial, arXiv:1604.04037.
(ν+ 同値を明示的に導入)
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< Keywords(今まで扱ったものを中心に)>
4-manifolds, Handle, Handle calculus, Kirby calculus, Exotic structure, Cork, Plug, Heegaard Floer homology, Seiberg-Witten invariant, Yang-Mills theory, Plane field, Contact structure,
Mapping class group, Lefschetz fibration, Fibered knot, Dehn surgery, Ribbon knots, Stein filling, Immersion, Branched cover, Mazur manifold, PALF, Curve graph, Whitehead double, Dehornoy ordering, Braid, Casson-Gordon invariant, Barking deformation, Dehn twist decomposition.shadow complexity, gleam, Upsilon invariant
< 宛先 >
何か議論or話をしたい人がおられましたら、tange _at_ math.tsukuba.ac.jp まで連絡ください.
< 更新日時 >
Seminar