微分トポロジー '21
インスタントンゲージ理論スクール
トポロジー連絡会議の支援するトポロジープロジェクトの一環として開催しました。
無事終了いたしました。参加者の皆様、講演者の皆様どうもありがとうございました。(2021/2/23)
講義動画の注意事項 (2021/2/28)
:期間限定(2021/3/5.23:55まで)で講義動画をアップします。
:限定公開なので、SNSなどにリンクをアップロードしないでください。ただし、§1は一般公開されていますので自由にSNSにアップなど宣伝していただいてかまいません。
:期間終了後もいくつかは残す予定ですが、そのほかも視聴したい場合は世話人までご相談ください。
:参加登録者以外にもこの動画を紹介したい場合もお知らせください。
english version
シラバス
概要 :ドナルドソンの理論の初歩について学習する。
予備知識 :多様体、ベクトル束などの定義について知っていることが望ましい。
到達目標 :4次元トポロジーへの応用としてのゲージ理論の出発点を短期間で身につけること。
教科書 :Daniel S. Freed and Karen K. Uhlenbeck: Instantons and Four-Manifolds
単位 :発行しない
履修条件 :なし
備考 :研究集会 勉強会 「特異インスタントンとKhovanovホモロジー」
場所:Zoom
日時:2021年2月21日-23日
Keywords: Instanton gauge theory, Four-manifolds
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登録したが、Zoomアドレスが届かないなどの不備がありましたら、丹下(tange(あっとまーく)math.tsukuba.ac.jp)まで
お寄せください。
懇親会登録
フォーム
確定講演者(敬称略)
今野北斗(東京大学)
佐藤光樹(東京大学)
笹平裕史(九州大学)
福本善洋(立命館大学)
松尾信一郎(名古屋大学)
山田裕一(電通大学)
吉田孝一(筑波大学)
安部哲哉(立命館大学) (ハンドルセミナー)
丹下基生(筑波大学)
スケジュール
2/20(土)
2/21(日)
2/22(月)
2/23(火)
10:00--11:00
§5 Part 1 福本善洋
10:00--11:00
§7 Part 2(後半) 今野 北斗
11:20--12:20
§5 Part 2 福本善洋
Lunch
Lunch
15:20--16:50(
※ )
§7 Part 1 今野 北斗
17:10--18:10
§7 Part 2 今野 北斗
17:40--
Free discussion (
谷口正樹 )
19:00--
Banquet
(
※ 1時間30分)
アブストラクトと講演資料
§2 楊ミルズ方程式
最初に主G束P、ベクトル束の定義について触れベクトル束の接続と曲率について定義する。
次にゲージ変換を定義して接続と曲率に対する作用について説明する。
また、チャーン類を定義してSU(2)バンドルが二つの直線束の直和で表せるときのチャーン類と交差形式の関係について述べる。最後に、Yang-Mills汎関数を定義して自己双対接続を定義し、
自己双対接続をゲージ変換で割ったモジュライ空間を定義する。
スライド
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§3 接続のなす多様体
SU(2)接続全体をゲージ変換群で割った商空間を考える.
この商空間にself-dualな曲率をもつモジュライ空間がハウスドルフ公理を満たす
多様体になることを計量を摂動することで与える.
また、SU(2)接続が2つの直線束の和に分かれるとき、その接続を可約接続という.
可約接続が与えられる必要十分条件を与える。
スライド
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§4 CP2 のコーン
前の章で、既約接続のなすモジュライ空間が、ほとんどの計量に対して多様体であることが示された.可約接続は特異点としてこれに加わる.この章では、この特異点が
CP^2
の錐であることを示す.無限次元の空間(フレドホルム写像、サード・スメイルの定理(の重要部分)、計量の空間)の数学が利用される.
スライド
補足資料
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§5 インスタントン・モジュライ空間の向きづけ可能性
この部分では、インスタントンのモジュライ空間が向き付け可能であることを示す。
前半では、計量摂動により自己双対方程式を横断正則としたとき、既約インスタントンのモジュライ空間の接束が、
その線形化である楕円複体の族の指数束とみなせ、さらにこの指数束が既約接続のゲージ同値類全体の空間に自然に拡張されることを述べる。
後半では、4次元多様体が単連結であるという条件において、既約接続のゲージ同値類全体の空間が単連結であることを示す。
ここではPontrjagin-Thomの構成法を用いて、ゲージ変換群の連結成分を調べる。
スライド
前半
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後半
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§6 タウベスの定理への導入
正定値交差形式を持つ任意の閉4次元多様体Mに対して、自己双対接続の存在性を示すTaubesの定理の導入を行う。
そのためにまず、S4 上の自己双対接続の族を具体的に構成する。
そして、Mの1点の近傍にS4 上の自己双対接続を「接ぎ合わせる」ことを考える。
このプロセスによって、自己双対接続に十分近いM上の接続が得られる。
後半では、7章以降で用いられる解析学の諸結果についても紹介する。
スライド
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§7 タウベスの定理
自己双対方程式の解に十分近い接続から,本物の自己双対接続を得る議論を行う.
証明は,自明に解を持つ方程式と考えたい方程式とを1-パラメータ族で結ぶ連続法による.
ノート
(1回目)
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(2回目)
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(3回目)
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§8 コンパクト性
本節ではモジュライ空間のコンパクト性について議論する.
前半ではインスタントン数に依らない性質を議論する.
まずはインスタントンに対する局所的なアプリオリ評価とその評価の大域化のための典型手法を紹介し,さらにこれらを用いてUhlenbeckコンパクト性を示す.
後半では,特にk=1のインスタントンのモジュライ空間のときのエンドの様子を詳しく見る.
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§9 カラー定理
本節ではいわゆるDonaldsonのcollar theoremを証明する.
Taubesの貼り合わせ構成により局在化したインスタントンがエンドの元であることは示されていたが,collor theoremではその逆を示す.
すなわち,k=1のインスタントンのモジュライ空間のエンドがTaubesの貼り合わせ構成で与えられるものに限ることを示す.
そのためにインスタントンの指数減衰評価を示す.
collar theoremはDonaldsonの対角化可能定理の証明の核心である.
ノート
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§10 フィンツシェルとシュタンの方法
SO(3) インスタントンのモジュライ空間を用いて、滑らかな、正定値4次元多様体の交差形式への制限を示す。
ノート
笹平さん・谷口さん
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§α Instanton Floer理論勉強レシピ
ノート
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この研究集会は
令和2年度学術学研究費補助金(若手研究(B))「4次元多様体のハンドル分解とデーン手術の研究」(研究代表者:丹下基生、課題番号17K14180)
から支援が与えられます。
世話人:安部哲哉(立命館大学), 丹下基生(筑波大学)
Seminar