p.72 例2.16の「\(\langle\mathcal{B}\rangle=\mathcal{O}\)」の証明。
\(\mathcal{B}\) を位相空間 \((X,\mathcal{O})\) の開基とする。\(\mathcal{B}\) の有限共通集合全体の集合を \(\mathcal{B}'\) とおく。
このとき、 \(\mathcal{B}'\) を開基とする位相を \(\mathcal{O}'\) とおくと、例題2.40から \(\langle\mathcal{B}\rangle=\mathcal{O}'\) となる。
\(\mathcal{B}\subset \mathcal{O}\) であることから、開集合系の条件(II)より \(\mathcal{B}\) の任意の有限共通集合は \(\mathcal{O}\)
の元であるから \(\mathcal{B}'\subset \mathcal{O}\) が成り立つ。
また、開集合系の条件(III)を使うと \(\mathcal{O}'\subset\mathcal{O}\) が成り立つ。
[なぜなら、\(\mathcal{O}'\) の任意の元 \(U\) は、\(U=\cup_{\lambda\in \Lambda}B_\lambda\) として書くことができる。
ただし、\(\forall \lambda\in \Lambda\) に対して \(B_\lambda\in \mathcal{B}'\) である。
\(B_\lambda\in \mathcal{B}'\subset \mathcal{O}\) であるから開集合系の条件(III)から \(U\in \mathcal{O}\) がいえる。]
一方、\(\mathcal{B}\subset\mathcal{B}'\) であるから、それらの和集合として開集合全体として、\(\mathcal{O}\subset\mathcal{O}'\)
が得られる。
以上のことから、\(\mathcal{O}=\mathcal{O}'\) がいえる。
\(\mathcal{O}'=\langle\mathcal{B}\rangle\) であったから、\(\langle\mathcal{B}\rangle=\mathcal{O}\) がわかる。\(\Box\)