「ワイル代数入門」
講師:平野康之先生
(岡山大・理学部)
日程:平成12年12月11日(月) 〜 12月14日(木)
場所:第1学群棟E棟 (教室番号に注意)
12月11日(月)1E503教室
12月12日(火)1E107教室
12月13日(水)1E509教室
12月14日(木)1E107教室
時間:第一回目の講義開始時間は午前10時、
それ以降の時間割りは第一回目の講義時に口頭で伝える。
講義概要
ネーター環論の中で,特に,ワイル代数に関する話題について
話をする。ワイル代数とは,多項式係数の偏微分作用素のなす環
である。ワイル代数をフィルター環と考えることにより,
その上の有限生成加群の性質を調べる。
12月11日(月):ネーター環とネーター加群;
環の定義から始め,ネーター環とネーター加群の基本的性質について述べ,
ヒルベルトの基底定理などについて解説する。
12日(火):微分作用素環,特にワイル代数;
可換環上の微分作用素環を定義し,ワイル代数が微分作用素環として
現れることを述べる。ワイル代数のイデアル構造について述べる。
微分方程式や Jacobian conjecture との関連についても解説する。
13日(水):フィルター環と次数環;
フィルター環とフィルター加群,それらの次数環と次数加群,
ヒルベルト多項式などについて述べる。
ワイル代数がフィルター環になり,その上の有限生成加群に
次元と重複度と定義する。
14日(木):ベルンステイン不等式とホロノミー加群;
ベルンステイン不等式を証明し,とホロノミー加群を定義し,それらの
基本的性質について述べる。更に b 関数の存在について述べる。
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